§ 技術紹介
弊社が手がける製品や加工技術の一例をご紹介します。
今回ご紹介するのは、銅製の「エビ管スパイラル熱交換器(コンデンサー)」です。

1.銅パイプの作製
エビ管は通常、板材をレーザーカットした後にロール加工・長手溶接を行い製作
しますが、今回は先にパイプ形状を製作してから加工を行う方法をご紹介します。

2.ケガキ(展開図の巻き付け)
エビ管の展開図を円筒部へ巻き付け、ケガキを行います。
今回は円筒部へ直接巻き付ける方法のため、展開図も外径基準で作成しています。
また、紙の厚みや円筒部のわずかな歪みも考慮しながら展開図を作成します。


3.切断+開先取り
ケガキ線に沿って切断し、後工程の溶接品質を確保するため開先加工を施します。
寸法を確認しながら各部品を仕上げます。

4.仮組み
ピッチ及び回転半径を確認しながら仮組みを行います。
写真は突き合わせ部をタック(仮付け)溶接した状態です。
展開図通りに組み上がっていることを確認し、本溶接に向けた調整を行います。
また、裏波の確保や溶接収縮を考慮して板材の隙間を調整します。

5.本溶接
仮組み完了後、本溶接を行います。
今回の溶接層数は2層です。
十分な溶け込みと品質を確保しながら施工を行います。


6.端部調整
本溶接完了後、図面寸法に合わせて端部の仕上げを行います。
寸法を確認しながら各部を仕上げ、製品寸法を確定させます。

7.フランジ取付+ライニング
(ルーズ)フランジを取り付け、胴体と同材質のライニング材を施工します。
接液部の材質を統一しています。

8.完成
酸洗により溶接焼けや表面の汚れを除去し、最終仕上げを行います。
エビ管スパイラル熱交換器は120°×3で一巻きです。
今回は分割受注のため、一巻き分の状態でご紹介することはできませんでした。
■ まとめ
エビ管スパイラル熱交換器は文字通り螺旋状の熱交換器です。
単純にエビ管を接続するだけでは成立せず、設計(展開図)の段階からピッチや
回転半径を考慮した工夫が必要になります。
また、製作時には溶接による歪みも考慮しながら寸法を管理しなければならず、
設計通りに仕上げるためには現場での細かな調整が欠かせません。
そして現場と設計でどれだけ仕様を詰めても、製缶ではわずかな誤差を完全に
なくすことはできません。
最後は職人の経験と技術によって仕上げられ、製品が完成します。
